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赤ちゃん・子ども

赤ちゃんの頭の形や絶壁は治る?7か月過ぎても矯正できる?

赤ちゃんの頭の形や絶壁は治る?6か月過ぎても矯正できる?

こんにちは。オステオパシー専門の治療院 なお整骨院の院長、小野です。

当院で提供するオステオパシー施術は、不妊症にも対応しており、また妊婦さん・赤ちゃんも安心して受けられるということで、妊娠前から、妊娠中も、出産後も赤ちゃんと一緒にーーーといった感じで、ずーっと通院してくださる患者さまが多くいらっしゃいます。
ご自身の体のケアと合わせて、赤ちゃんの不調についても、ばっちりオステオパシーでケアさせていただいています。

来院される赤ちゃんの体の状態はそれぞれですが、赤ちゃんを持つお母さま方が、皆多かれ少なかれ共通して悩まれていることがありますーーーそれは赤ちゃんの頭の形
絶壁、左右非対称、凹んでいる
このまま、いびつな形のまま大きくなってしまうのでは…と心配されるお母さま方がけっこういらっしゃるんです。

育児書などには「大きくなれば目立たなくなる」と書かれていますが、本当に治るのか、放っておいて大きくなると治療できなくなるのではと、不安と焦りも感じていらっしゃるようです。
「自然に治る」という人がいる一方で、最近は日本でも赤ちゃんの頭の形の矯正を専門とする外来やクリニックが増えてきました。しかし、病院での治療はほとんどの場合、治療可能な月齢が限られています。

それを過ぎたらできることはないのでしょうか?

いいえ、オステオパシーならできます。

オステオパシーは、解剖学・生理学などの医学知識をもとに、骨格や器官、組織全てを対象として行う施術です。
このブログでは、赤ちゃんの頭の形が変形する原因と症状、予防法、そしてオステオパシーにおける治療法について解説いたします。

赤ちゃんの頭の形がいびつになる主な原因

頭の形の変形には「病気が原因で起こる場合」と「産前・産後の環境が原因で起こる場合」の大きく二つの要因が関係すると考えられています。

 

病気が原因で起こる変形

病気が原因の場合は、最も代表的な疾患は「水頭症(すいとうしょう)」と呼ばれるものです。これは、頭の中に溜まっている髄液が何らかの原因で一定量を超えてしまい、頭が異常に大きくなってしまう病気です。

もう一つは、「頭蓋骨縫合早期癒合症(別名:狭頭症(きょうとうしょう))」。
生まれたばかりの赤ちゃんの頭蓋骨はまだくっついておらず、本来は成長と共にゆっくり時間をかけて閉じていきます。しかし、骨の繋ぎ目である縫合線が、部分的または全体にわたり早期にくっついてしまうことで、頭蓋の成長が妨げられてしまい、頭の形がいびつになってしまいます。

これら二つの疾患は、見た目の頭の変形よりも、脳への影響を第一に心配するべきですので、専門医の指導の下、適切な処置を行ってください。

 

環境が原因で起こる変形

一方で、病気がないにも関わらず、頭の形が変形してしまう赤ちゃんもいます。
このような症状は「位置的頭蓋変形症(いちてきずかいへんけいしょう)」と呼ばれます。

なぜ病気でもないのに、頭が変形してしまうのでしょうか?
その原因は、出生前や出生後、まだ形成途中で頭蓋骨が柔らかい時期に、偏った力がかかり、その形成を妨げ変形してしまったと考えられます。

例えば、母親が初産の場合、子宮が狭いために赤ちゃんの空間が制限され、赤ちゃんの頭に強い外圧がかかってしまうということもあります。また、長時間にわたる難産の場合、赤ちゃんの頭が産道に圧迫されて細長くなったり、出産時の鉗子や吸引によって変形が起こることもあります。

お腹の中の胎児

また、産後の環境で赤ちゃんの頭の変形が起こっている場合もあります。
例えば、いつも同じ向きで寝てしまっていたり、お父さん・お母さんの抱っこの方向が常に同じ方向であったりした場合。このようないわゆる「向き癖」によって変形が起こってしまうようです。

横を向いて寝る赤ちゃん

 

赤ちゃんの頭の形、どう変形する?

一言に変形するといっても、頭の形は人それぞれ。特に代表的な3つの症状を説明します。

斜頭症(しゃとうしょう)

斜頭症は、最も多くの赤ちゃんにみられます。
多くは同じ方向にばかり向いてしまう「向き癖」によって起こります。この状態が長期間になると、いつも布団などに接している部分が平らになりやすくなります。
片側が平らになって安定してしまうと、いつも決まった方向を向いてしまうため、どんどんいびつな形になっていきます。

斜頭症の主な特徴

  • 後頭部の片側が平べったく、反対が突き出ている
  • 耳の位置に左右差がある
  • 顔が非対称になっている

斜頭症

 

短頭症(たんとうしょう)

頭の幅に対して、前後幅が短い頭のことをいいます。
いわいる絶壁頭(ぜっぺきあたま)と呼ばれることもありますが、絶壁頭(正式名:後頭部扁平(こうとうぶへんぺい))は後頭部の曲線がまっすぐに近い状態のこと。厳密には、短頭症と絶壁頭は違う症状なのですが、併発することが多いので一緒にしてしまうことも多いようです。
赤ちゃんが長時間仰向けで寝ていることで起こります。

短頭症の主な特徴

  • 後頭部全体が平らである
  • 頭の横幅が前後幅に対して異常に長い
  • 横向きに見ると、頭頂が高くなっている

短頭症

 

長頭症(ちょうとうしょう)

前後に長く細長い頭の形のことをいいます。
横向き寝の体位ばかりの赤ちゃんに多く見られます。

長頭症の主な特徴

  • 頭が異常に長く狭まっており、矢状縫合線に沿う畝(うね)がない。
  • 額あるいは後頭部に隆起や突出が見られる。

長頭症

 

自然に治る?

基本的には、成長とともに頭の変形も小さくなっていきます。
しかし、あまりにも形がいびつだと感じる場合や、これ以上ひどくなってほしくないといった場合に、ご家庭でできることもいくつかあります。

 

向き癖を治す

赤ちゃんの向き癖が発生する原因として、光や音が関係していることがあります。
赤ちゃんは、太陽や部屋の電気など、明るいものが見える方向に顔を向けるため、いつも同じ方向で寝かせていると、向き癖がついてしまいます。光と同じように音が聞こえてくる方向にも耳を傾け、頭を傾ける習性があるため、外からの音が聞こえてくる窓の方や、テレビの方を向くことが多くなるのです。
定期的にベッドや布団の向きを変えたり、向き癖とは反対の方から声をかけるなどして、同じ方向に向き癖が出ないように気を配りましょう。

窓の方を見る赤ちゃん

 

枕やクッション、タオルを使う

向き癖の改善法の一つです。専用のドーナツ枕ベビー枕クッションが売られています。向き癖の方向とは反対になるようにして背中の下に丸めたバスタオルを入れ、いつも向いてしまう方向とは逆の姿勢にします。
専用の枕やクッションはそれぞれの商品の正しい使用方法にのっとって使いましょう。

ドーナツ枕を使って寝る赤ちゃん

 

頭の形外来を受診する

近年、「頭の形外来」や頭の形専門のクリニックというものができ、少しずつその数も増えているようです。
しかし、現時点では疾患のない頭の形の問題については美醜の問題ということで、美容整形などと同様に保険適応外です。ヘルメットを使った治療は、検査費用やヘルメット代などの総額で40万円程度は掛かるようで、1日23時間の着用が目標とされていることや、すでに適応期間をすぎてしまっているなどの理由も相まって、なかなか治療に踏み切れない方も多いようです。
ヘルメット治療をするかしないかとは別に、疾患かどうか見分けるという意味で、早期に受診してみることは必要です。

 

何歳まで矯正できる?

ヘルメット治療で矯正する場合、その適応時期は生後3か月から1歳半までの期間といわれています。
赤ちゃんの頭蓋骨は生後7か月くらいまでに急成長し、その後も成長を続け、1歳を過ぎる頃には成長が緩やかになり、1歳半前後でその形状はほぼ定まります。

ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭の成長を利用して理想の形状に導くというもの。成長の時期を過ぎ、頭蓋骨の形状が固定してしまうと治療効果が望めないため、適応時期を限定しています。
ヘルメット治療の平均的な治療期間が約半年なので、逆算すると、遅くとも1歳になるまでに始める必要があります。成長が著しい7か月までに進めるのが最も効果的です。

位置的頭蓋変形症のヘルメット治療

一方で、オステオパシーによる施術では治療時期に制限はなく、何歳のお子様でも大丈夫です。早期に始めるに越したことはありませんが、ヘルメット治療の適応期を過ぎたお子様でも改善が見込めます。
赤ちゃんの時期は終わってしまったからもう治せない…と諦めずに、ぜひ当院にご相談ください。

 

オステオパシーで行う頭の形への施術

首が座る前の赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいた記憶があり(正しくは赤ちゃんの体内にある膜(ファシア)が記憶している)生まれた後も、お腹の中にいた時に心地よかった方向に向く傾向にあります。生まれる前からもうすでにそれぞれの癖があるんです!

全身を検査するオステオパシー
筋膜だけじゃない!ファシアの機能と役割を詳しく解説

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お腹の中の赤ちゃんは、ただ気分で向く方向や体勢を変えているわけではありません。赤ちゃんの体勢や向く方向を決めているのは、実はお母さんのお腹の中の『胎内環境』なんです。

例えば、骨盤が歪み、骨盤の一部である仙骨が正しくない方向へ傾いてしまっているお母さんのお腹の中では、この仙骨が邪魔になり、赤ちゃんはある一定方向しか向けません。

骨盤が傾いてしまっているお母さんのお腹の中では、赤ちゃんはスペースが取れず向きを変えることが出来にくくなります。
ちなみに、逆子も同じで、本来頭が下にあるべきなのに上に向いてしまうのは、子宮内でのスペースや骨の位置が原因の一つです。

仙骨と子宮

 

つまり、お母さんの骨盤が歪んでいたり傾いてしまっている場合、赤ちゃんはすでにお腹の中にいるときから、一定の方向を向くことを強いられる環境にあるということです。生まれた後も、この胎内の記憶が残っていて、同じ方向ばかり向いてしまう赤ちゃんが多いのです。

妊婦さん

さらに記憶だけでなく、産後の赤ちゃん自身の体の状態にも大きく関係しています。
私たち大人も、寝るときに落ち着く体位・向きがありますよね?
何気なく向いているその向きは、実は体の状態によって決められます。自然と楽な方を選んでいるんです。

赤ちゃんも同じ。まだお腹の中にいたとき胎内で受けた外力によって、赤ちゃん自身の背骨が歪んだり、傾いたりすることがあります。それにより、一方に向きやすい身体の状態にあったり、その方が楽だったり。そうなると赤ちゃんは同じ方向ばかり向きがちになります。

光や音などの外的な環境の影響もあるでしょうが、多くは出生時や胎児期の子宮内の環境によって受けた外力によるものです。赤ちゃんの身体に残ってしまっているこの力が、向き癖のある身体の状態を造り出し、頭の形の変形をも生み出しているのです。

向き癖は折り紙のようなもので、一度折り癖がついてしまうと、自然とその折り癖の通りに向いてしまいます。
オステオパシーでは、この折り癖をまっすぐ伸ばすように施術していきます。
この一方に偏ってしまう力を取り除いてあげることで、決まった方向に向くのが楽だった身体が、自然と偏りがなくなり、向き癖、頭の形が改善していきます。
ただし、完璧にきれいになるということではありません。これはヘルメット治療を選択された場合も同じです。

赤ちゃんの頭は柔らかく、施術などして大丈夫なの?とご心配になられるかもしれませんが、実際は痛みを伴わない優しい施術で、小さなお子さまでも安心です。
(オステオパシーは生後1週間の赤ちゃんから受けられます!)

なお整骨院赤ちゃんの施術写真

ベッドに寝かせると泣いてしまう、お父さん・お母さんが抱っこしていないとダメという赤ちゃんは、抱っこしたままの状態での施術が可能です。
また、ある程度の年齢になるとじっとしていられないというお子さんも多いと思います。
当院では、座った状態でおもちゃで遊びながらや、キッズスペースでDVDを観ながら施術することもできます。

なお整骨院キッズスペース

当院のオステオパシー施術は、大人の方の場合だいたい1時間程かかりますが、お子さまの場合は約30分。それでも大丈夫です。赤ちゃんや子どもは大人とは比べ物にならない程の自然治癒力を持っています。
もう大きくなったから治療は無理かも…と諦めずに、ぜひ当院にご相談ください。

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痛みや不調の真の原因を探りだし解消します
あたなが本来持つ「治癒力」を引き出す施術方法 オステオパシー

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なお整骨院院長 小野 正博(おの なおひろ)

柔道整復師 大牟田市出身
福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒
2007年福岡県みやま市に「なお整骨院」開業

JOPA(日本オステオパシープロフェッショナル協会)にて約1500時間以上のセミナーを受講し、オステオパシーの技術を習得。
以降もフルクラムオステオパシーにて約500時間以上のセミナー受講、JSC(日本カイロプラクテック師協会)やハーモニーセラピーなど、オステオパスとして日々研鑽を重ね、さらなる技術向上に取り組んでいる。
2011年から7年間、誠修高校女子バレーボール部トレーナーを務める。
趣味は釣りとサーフィン。少林寺拳法(二段)。家族は妻と娘2人。
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