こんにちは、なお整骨院 田端です。
私のブログでは、小野院長のブログとはちょっと違った、日々の治療や勉強を通して学んだことや感じたこと、考えたことなど少々マニアックな内容を記事にしていきます。
今回のテーマは『体は引き算』
よく患者さんから「〇〇食べると健康にいいって聞いたんだけど、どうなの?」「△△って体にいいんでしょ?」などテレビや雑誌などで得た情報についてお問い合わせいただくことがあります。
もちろん知りうる範囲でお答えしますし、知らない情報であれば調べて後日お答えします。
そしてこれは言わば「足し算」の健康法。体が良くなるために何かをするというやり方です。
これに対して、基本的に当院で推奨しているのは、体の状態を良くすために何かをやめるというやり方。すなわち「引き算」の健康法です。
なぜ「足し算」ではなく「引き算」なのか。オステオパシーの考え方に沿って解説していきます。
足し算の健康法とは
足し算の健康法とは、健康のために何かをするという健康法です。
例えば、「ある栄養素の体内での特定の働きを期待してサプリメントや食材を摂取する」「慢性の腰痛があるためコルセットをつけて生活する」などです。
引き算の健康法とは
引き算の健康法とは、健康のために何かをやめるという健康法です。体に良くないこと・ものを除外していくのです。
「砂糖や添加物いっぱいのお菓子を食べない」「アルコールやたばこを控える」などがこれに該当します。
足し算は続かない!?
現代人はとても忙しいといわれます。実際に、「忙しい!」「時間がない!」と思うことありませんか?
さらに現代は情報にあふれています。雑誌やテレビなどでも健康に関する情報を取り扱っているものを多く見かけますよね。
時間がないうえに、情報が多すぎてどれを選べばいいかわからない。だから、始めるのも億劫だし、始めても続かない。
様々な健康法がブームとなっては消えてゆく背景には、こういった事情があるのではないでしょうか。
ですが、続かないと悩んでいる方、安心してください。
「これさえやっておけば体の不調は改善する!」といったものは存在しません。
体はそんな単純なものではありません。刻一刻と変化していくのが体です。同じ人の同じ症状でも、原因はその時々で違うことが多々あります。
なぜ『体は引き算』なのか
本来、体は自己調整力・自己治癒力を備えた完璧なものです。常に最善の状態を保とうとします。
強力なあるいは微弱でも継続的もしくは複数の外的刺激が加わり、それが体の治癒力を越えた時に病気や症状として現れます。
たとえば、毒を飲んでも少量であれば体の治癒力で処理することができます。これが自然治癒力です。
ですが、体が処理できる量を超える毒を飲んだ場合、人は死に至ります。ここで急いで解毒剤を飲めば助かるのですが、そもそも毒を飲まなければ解毒剤を飲む必要もないですよね。つまり、解毒剤を飲むという足し算よりも、毒を飲まないという引き算のほうが死を避ける根本的な解決方法なのです。
これが足し算よりも引き算を優先するべき理由です。
オステオパシーも「引き算」
当院のオステオパシーの施術も引き算の考えに沿っています。
施術を受けるというのは、一見足し算のように思われるかもしれませんが、その施術自体は引き算の考えで行っています。
不調の原因となっている部位の負担を取り除くことで、体本来の治癒力を取り戻すのです。
たとえば、過去の足首の捻挫で足関節にズレが生じ、それが現在の体の不調の原因である人がいたとします。
捻挫した時に受けた外力を体の膜は記憶しています。
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その外力により受けた負担を解放(オステオパシーでは「リリース」と言ったりします)することで足関節を正しい位置に戻します。足首に残っていた負担を取り除くことで、体の状態が改善します。
また、お菓子のドカ食いや外食続きで腸が固くなり、それが体の不調を招いている人の場合は、食生活を見直し、添加物など化学物質による腸の負担を解放することで、腸をやわらかい正常な状態に戻します。
体は完璧なものであると書きましたが、オステオパシーが究極に目指しているのは体がこの「完璧な」状態を取り戻すことです。
過去のうけた影響や体に残る負担を「引く」ことで、体のあるべき姿を取り戻すことを目指すのがオステオパシーの考えです。
「引き算」あってこその「足し算」
足し算の健康法で不調から解放されたという方がいらっしゃるのは事実です。
ですが、今一度考えていただきたいのは、「それって本当の解決になっていますか?」ということです。
毒を飲むの例における解毒剤は、誤って毒を飲んでしまったという最悪な非常事態を避けるためのツールなのです。しかし、実際には皆さん間違えて毒を飲まないように日々気をつけているはずです。
足し算を全て否定するわけではありません。
一時的にでも効果があるのならば、とりあえずそれでしのぎたいという状況もあるでしょう。どうしてもやめられない、引き算できないモノやことがあって、それを補うために足し算をすることもあるとは思います。全く不要であるということはありません。
ですが、まずは良くないものが入ってくる行為をやめる、すなわち「引く」こと。
足りないものを補うために「足す」のであって、本当の意味で健康を手に入れたいのならば足りなくならないようにすることが先決です。
原因不明の不調でお悩みの方、まずは「引き算」はじめてみませんか?
当院では、体に良くないもの、合っていないものについても施術時にお話させていただいています。何をやめればいいかわからないという方もお気軽にご相談ください。
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痛みや不調の真の原因を探りだし解消します
あたなが本来持つ「治癒力」を引き出す施術方法 オステオパシー
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