マッサージしても病院に行っても薬を飲んでもなかなか改善しない肩こり。
毎日つらい上に、何が原因かもわからず不安な日々を過ごしていませんか?
もしかしたら、その肩こりの原因は「うつ病」かもしれません。
精神的には元気なのに、うつ病…? と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし実際、軽度のうつ病の場合、心の症状ではなく身体の症状から出てくる人も多いのです。そのまま放置してしまうと、心にも症状が現れ、重度のうつ病へと進んでしまう恐れがあります。
当院にも心の不調が原因と自覚されないまま、身体の不調を訴え来院される患者様が多くいらっしゃいます。もちろん、うつ病には心療内科の専門家による治療も必要ですが、身体・臓器の機能を正常化し、心の不調に耐えうる身体に改善していくことも重要です。
ここでは、うつ病による肩こりなど身体症状の特徴、その改善方法について解説いたします。
うつ病とは
厚生労働省『みんなのメンタルヘルス総合サイト』では、うつ病を次のように解説しています。
「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される症状を抑うつ気分(よくうつ)といいます。抑うつ状態とは抑うつ気分が強い状態です。
うつ状態という用語のほうが日常生活でよく用いられますが、精神医学では抑うつ状態という用語を用いることが多いようです。このようなうつ状態がある程度以上、重症である時、うつ病と呼んでいます。
引用元:厚生労働省 『知ることから始めようみんなのメンタルヘルス』 より
うつ病になってしまうと、以前はやりがいを感じていた仕事や好きだった趣味、スポーツなどに取り組んでも、充実感やうれしさ、楽しさを感じられなくなり、理由もなくむなしい気分に襲われたり、すぐに悲しくなってしまいます。
不安や焦りの感情を強く感じるようになるのも特徴です。
根拠もないのに仕事や人間関係がうまくいかないのは自分のせいだと、強く自分を責めるようになります。イライラすることが増えて、怒りっぽくなる場合もあります。
このような症状が一日中、2週間以上続くようなら、うつ病の可能性があると考えられます。
うつ病の症状は心と体にあらわれる
うつ病というと前述のような「憂うつな気分が続く病気」というイメージを持っている人が多いと思われます。
しかし、実はうつ病の症状は、多くの場合、精神面だけでなく、身体面にもあらわれます。
主な精神症状
憂うつ、気分が重い、気分が沈む、悲しい、不安である、
イライラする、元気がない、集中力がない、好きなこともやりたくない、
細かいことが気になる、悪いことをしたように感じて自分を責める、
物事を悪い方へ考える、死にたくなる、眠れない
引用元:厚生労働省 『知ることから始めようみんなのメンタルヘルス 』より
主な身体症状
食欲がない、体がだるい、疲れやすい、性欲がない、頭痛、肩こり、
動悸、胃の不快感、便秘がち、めまい、口が渇く
引用元:厚生労働省 『知ることから始めようみんなのメンタルヘルス 』より
こうした心だけでなく、体にもあらわれる症状は、うつ病が発しているサインといえます。まずはこのサインについてよく知っておくことが必要です。
そして、うつ病のサインに気づいたら、出来るだけ早く専門家の診断を受けるようにしましょう。
知っていますか?仮面うつ
仮面うつとは?
「仮面うつ」という言葉を聞いたことはありますか?
一見するとうつ病とは思われない、本人も気づかない状態でうつ病を発症している状況のことをいいます。
なぜ、周りも本人さえも自覚しにくいのかというと、「気分が沈む」「悲しい」「不安である」という精神症状よりも、「体がだるい」「頭痛」「肩こり」のような身体的症状の方が強く表れるからです。身体症状という「仮面」をかぶっているため、精神症状が見えなくなっている うつ病という意味から仮面うつ病と呼ばれます。
感情や気持ちの動きに気づきにくい性格の人や、自分の気持ちは人にストレートに話すべきではないという考え方の人にあらわれやすいとされます。
うつ病の初期に多く見られ、頭痛や腰痛・肩こり・倦怠感・動悸などの症状があらわれます。
仮面うつは放置すると危険
一般的にうつ病とは精神症状の方にスポットがあたってしまい、身体症状は見逃されがちです。身体症状だけをみると、うつ病とは結び付けにくく、「まさか自分がうつ病なんて…」思う方がほとんどなのです。
仮面うつの問題点は、本人が自覚しにくいのでうつ病の発覚が遅れることにあります。
身体症状にばかり目が行ってしまい、内科や整形外科、脳外科などを受診し、特に問題が見つからないと「原因不明の病気」とされ、いくつもの病院を回ったり、必要のない精密検査をくり返したりすることもあります。
また、うつの自覚がないと、治療の開始が遅れることになり、うつ病が悪化する可能性もあります。うつ病の症状も、最初は軽度なものだったのが、発覚する頃には睡眠障害や妄想、罪責感、自殺願望などといった重症化してしまうこともあります。
近年うつ病は新聞やテレビ、雑誌などに頻繁に取り上げられ広く知れ渡るようになってきました。
しかしその一方で、「うつ病はメンタルが弱い人がかかる病気」「薬など飲まなくても気のもちようで何とかなる」「精神科は特殊な病気の人が行くところ」などの誤解もまだ根強くあります。自分はうつ病かもしれないと思っても、受診をためらう人は少なくありません。
しかし、うつ病は決して特別な病気ではありません。誰もがかかりうる可能性があり、早く発見して適切に治療すれば治る病気です。そのためには、サインを見逃さず、専門医を受診することが大切です。
うつ病の身体症状
誰にでも気分が優れない事や落ち込むことはあります。このような「うつ気分」とうつ病の違いの一つに体の症状の有無があります。普通のうつ気分では体の症状はあまり伴いません。うつ病の多くは睡眠障害や倦怠感、体のこわりなどの身体症状を伴うことが多くみられます。
睡眠障害
もっとも多くの人に見られる身体面の症状が「睡眠障害」です。
眠れず非常につらい思いをする上に、慢性的な睡眠不足で日中の生活に支障をきたすこともあります。
睡眠障害には、明け方に目が覚め、その後眠れなくなる「早朝覚醒」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、寝床に入ってもなかなか寝付けない「入眠障害」等があります。
うつ病ではどれも発症する可能性がありますが、特に多いのは早朝覚醒です。
食欲不振
また、食欲不振もよく見られる症状です。うつ病になると食べることに興味が湧かず、食べてもおいしいと感じられない場合もあります。胃のむかつきや胸やけなどがあって、食欲が湧かない場合もあります。一方で空腹感はありながら食べたいと思わない人もいます。
いずれにしても、食べる量が減るので、体重は減ってきます。
逆にスイーツなど特定のものを過食したりして太る場合もあります。
全身のこり、頭痛
首筋や肩、腰などこりがひどくガチガチになる方もいらっしゃいます。マッサージに行ってみたり、体操や温泉など自分なりの対処をしても全く治らず、つらい思いをされている方もいらっしゃいます。
あまりにストレスがたまると、肩や首の痛みから嘔吐したり、頭痛を併発する場合もあります。
消化器症状
胃のむかつきや吐き気、腹痛、腹部膨満感、胸やけ、げっぷなどがあらわれます。便秘と下痢をくり返す場合もあります。
他にも全身の倦怠感、口の渇き、大量発汗、息苦しさ、動悸など、人によって様々な症状があらわれます。こういった痛みや違和感が発生する場所が頻繁に変わることも多くあります。加えて一度に多数の場所に症状が発生することも特徴です。
体の病気だと思って内科などを受診しても原因がわからない場合はうつ病を疑ってみてもいいかもしれません。
当院の事例:自覚のないうつ病による肩こり(40代男性)
強い肩こりを訴えて来院された男性の患者さまがいらっしゃいました。
仕事が忙しく、残業・休日出勤の日々が数か月続いているとのこと。1日中パソコンに向かっているため、肩こりになったとご本人はおっしゃいます。
しかし実際に当院にて検査してみると、胸骨(きょうこつ)に歪みがあり、それが肋骨(ろっこつ)の動きを制限することで呼吸が非常に浅いということがわかりました。
胸骨は、感情(精神的な負担)が溜まると言われている場所。
ストレスが溜まって、胃が痛くなり胃潰瘍になることは知られていますが、骨にもストレスを感じることがあります。
例えば、悲しいことが起こると胸が苦しくなったなどの経験がある人も多いのではないでしょうか?これも感情が胸骨に溜まってるときに起こりやすい症状です。
この患者さまの場合、肩こりの真の原因は、この胸骨の歪み。
ストレスから胸骨が歪みだして、そのうえ一日中パソコン仕事、深呼吸もしないと、呼吸が浅くなりはじめます。そうなると次第に横隔膜の動きが弱くなり、呼吸が浅くなりはじめます。
さらに時間がたてば、横隔膜は大動脈などの大きな血管を貫いているため、横隔膜が大動脈を押さえつけるなどの血行不良が起きてしまいます。結果、肩の血行不良、からだの酸欠につながり全身の筋肉が緊張してしまいます。
検査の結果をお伝えすると、確かに最近は肩こりだけでなく、集中力にも欠け、胸やけとげっぷが多くなり、一方で疲れているはずなのに寝つきが悪い日々が続いているとのことでした。
この検査結果を踏まえ当院では、胸骨の歪みを施術し、体に溜まったストレスを減らしていきました。その後、横隔膜がスムーズに動くように、呼吸の改善を行いました。
この患者さまの場合、長く症状を我慢していたため、肋骨や背骨の歪みも引き起こしていました。(横隔膜の不調は食道を圧迫し、胸やけげっぷをひきおこし、また呼吸に関係するため酸欠のてめに集中力の低下、睡眠障害がおこります)
加えてご本人には、体だけでなく心も疲れていることを自覚していただき、このままの状況を続けると重度のうつ病を招く可能性があることをお伝えしました。
幸いご本人も危機感を持ってくださったようで、その後、職場やご家族と相談してお仕事の量を調整し、心療内科も受診され、軽度のうつ病と診断されたとのことです。
その後もしばらく肩こりが続きましたが、心療内科にて処方された投薬治療とともに、当院でも集中して施術を続け、またお仕事のプレッシャーからも少し開放され心の枷が外れたこともあり、2ヵ月程で改善されました。
ご本人も、早めに気付いてよかった、とおっしゃっています。
うつ病の身体症状は、この事例のような「肩こり」だけではありません。
肩こりであろうと、頭痛であろうと、不眠であろうと、その真の原因を突き止め、適切に治療していくことが何よりも大切です。肩が痛いから肩をマッサージ、頭が痛いから頭痛薬、眠れないから睡眠薬、そういった対症療法だけでは、さらなる悪化を止めることができません。表面に出てきた症状だけをケアするのではなく、真の原因を知り根本から解消する。うつ病に限らず、健康に長い人生を歩むためには重要なことです。
当院のケアアプローチ方法
みやま市なお整骨院では、オステオパシーという医療哲学を基にうつ病、それに伴う身体症状にアプローチします。
オステオパシーでは、『人間はBody(身体)・Mind(精神)・Spilit(魂)の三位一体の存在である。』という考えがあります。「肩こりなどの身体症状」だけ、「うつなどの精神症状」だけ、あるいは「症状のある場所」だけにスポットを当てた施術は行いません。
それらを統合して、全身のすべての器官・組織を対象に施術を行うことが治癒への最短距離だと考えています。
肩こりがあって肩のマッサージだけを受けてもなかなか良くならないように、うつ病も薬だけ、カウンセリングだけでは治るのに時間がかかることが多いようです。
みやま市の なお整骨院(当院)では、薬を使うことはありませんが、オステオパシーの手技を通して、体だけ、心だけではなく、あなたの存在を構成する全てのものに働きかけ、治癒のお手伝いをさせていただきます。
また、施術だけでなく、食事や環境、考え方などへの指導やお話をさせていただくこともあります。当院の施術だけでは十分でない部分もあるからです。何か一つのものに頼り切るのではなく、ありとあらゆるものを認め、受け入れて、患者様とともにゴールを目指していく。そんなスタンスで施術を行っていきます。
みやま市の なお整骨院では、うつ病、肩こりに限らず、体の様々なお悩みに対応しています。ご家族、ご友人など、ご自身のことでなくても構いません。すでに心療内科に通院されている方も並行して治療可能です。まずはお気軽にご相談ください。
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