「子どもは肩こりにならない」と思い込んでいませんか?
だって子どもの肩を触っても柔らかいし・・・いいえ、実は子供も肩こりになるんです。当院にも肩こりを訴え来院されるお子さまがいらっしゃいます。
子どもの肩こりの原因として、スマホやタブレットの普及・重いランドセル・運動不足などいろいろな生活習慣が挙げられます。
その時、子どもの体の中で何が起きているのか??
実はこれら様々な生活習慣が『骨盤のゆがみ』を生み、肩の痛みを発生させているのです。
肩こりがひどくて思う存分遊べない・・・そうなる前に、親としては何とか解消してあげたいですよね?痛くない施術で小さな患者さまもよく来院する、そして 2児の父である なお整骨院院長が、子どもの肩こりの原因・その治療方法・家庭でできるセルフケアまで詳しく解説いたします。
肩こりとは?
厚生労働省による平成28年国民生活基礎調査によると、男性は1000人中57人(腰痛に次いで2位)、女性は1000人中117.5人(1位)が肩こりの自覚症状を訴えています。
参照:厚生労働省 平成 28 年 国民生活基礎調査の概況
当院にも「肩こりがひどい」といって来院される患者様がたくさんいらっしゃいます。その方たちの肩を触ってみると、カチコチに張っている方もいらっしゃれば、子どものように柔軟な肩の方もおられます。実は、肩の張り感イコール肩こりではありません。
筋肉は緊張すると固くなりますが、肩こりの痛みの原因は、肩の筋肉の緊張によるものだけではありません。他にもさまざまな原因が重なって肩に痛みが出てしまいます。
その主な原因は「体のバランスの崩れ」です。体の骨・筋肉・内臓のどこかのバランスが崩れ、その負担が肩にかかって痛みが出ているのです。
子どもの肩こりの特徴、大人との違いは?
子どもの肩こりも、根本的には大人と同じ「体のバランスの崩れ」から来ています。しかし、子どもと大人の体は異なる点がたくさんあり、子どもだけしかない特徴もあります。
子どもの肩こりの場合、特に肩の張りが少ない子が多いです。
理由の一つとして、子どもの体の水分量が大きく関わっています。体の水分量は大人が約60%に対して、赤ちゃん・子どもは70~80%にも及びます。水分量が大人より多いため、大人に比べると柔らかく感じるのです。
また、大人と比べて子どもは治癒力が高く、適度に体を動かすことで、筋肉は柔軟性を取り戻せるため、慢性化することはそう多くはありません。
しかし、そんな治癒力の高い子どもでも肩こりが慢性化してしまっている、というときには、ただの運動不足やちょっとした生活習慣の乱れが原因と片づけてしまうのは危険です。子どもが本来持つ治癒力が発揮できないほど体のバランスが崩れてしまっている恐れがあります。
子どもの肩こりの主な原因
最も多い原因は骨盤のゆがみ
子どもの体のバランスの崩れを引き起こしている最も多い原因の一つは「骨盤のゆがみ」です。
現代の子は、寝転がってのゲームに長時間のスマホ、重いランドセル、運動不足などの生活習慣によって少しずつバランスが崩れていっています。
「肩と骨盤なんて全然関係ない」と不思議に思う方もいらっしゃると思いますが、この骨盤のせいで姿勢が悪くなり肩こりになってしまのです。
なぜ子どもの骨盤がゆがむ?
特に小さい子どもよくは転んだり、高いところから飛び降りたりしますよね?この衝撃によっても骨盤は歪んでしまいます。
また、食事の影響もあります。お菓子やジュース、乳製品、添加物が多く入った食品などを普段から多く摂っていると腸の働きが悪くなり、固くなってしまいます。
そして、姿勢の悪さにも原因があります。前傾姿勢でのスマホやゲームで長時間遊ぶことによって、骨盤のねじれが起こってしまうのです。
骨盤は「体の要」といわれ、上半身と下半身をつなぐ大切な役割を担っています。この体の中心にある骨盤の傾きによって、片方の肩だけ下がったり、左右の足の長さが大きく違ったり、背骨が曲がったりする原因にもなります。そしてこの歪みから肩こりになってしまうのです。
子どもの年代別に異なる肩こりの原因
体のバランスが崩れる原因は多くありますが、特に小学生・中学生に分けられます
小学生(7-12歳)
虫歯になり銀歯を入れる
噛み合わせで上下に金属の詰め物が入ると、微弱ながら電流が流れることがあります。これは「ガルバニー電流」と呼ばれ、異なる金属同士が唾液を介して接触すると流れる微弱の電流です。この電流が脳波に影響を与えることで体のどこかに不具合が起きることがあります。
視力の低下によりメガネをかけ始める
メガネは視力を矯正する道具です。眼球での焦点の合わせ方を矯正します。本来の体が持っているバランスを無理に変えようとすることで、体に影響が出ることがあります。
高学年になると教科書が厚くなりランドセルが重い
最近のランドセルは以前より性能もよく、体への負担を軽減させる造りになっていますが、教科書自体は脱ゆとりにより厚くなり、低学年より高学年が約3キロほど荷物が重くなります。また、ランドセル片方のみに荷物をかけたりすることで、傾きながらランドセルを背負い体のバランスが崩れていく原因となっています。
中学生(13-15歳)
歯科矯正
この年齢から歯並びを気にして「歯列矯正」をしたり、噛み合わせが悪く「咬合調整」を行う方が増えてきます。歯も関節の一つで、器具を使って無理に変えようとすることは、体の他の部分へひずみが出てくることになります。子どもだけでなく大人になっても、多くの患者さまが数年~数十年前に行ったこの歯科矯正の影響により、各所の体の痛みで来院されています。
コンタクトの使用開始
部活動でスポーツを始めるとメガネからコンタクトにするお子さんが増えてきます。また今までは授業中にメガネをかける程度の視力がさらに悪化し、日常的にコンタクトを使用するまでになることもあります。
コンタクトもメガネと同様、視力を矯正するものですから、体への負担は大きいです。直接眼球の矯正を行うため、間接的な矯正のメガネよりも影響は大きいと考えられます。
スマホを持ち始める
中学の入学を機にスマホを持ち始めるお子さんは多く、夢中になり前傾姿勢や寝転がって使用することが多くなり、首や腰に大きな負担がかかることがあります。
また、スマホは電磁波を多く発する機器として、人体に与える影響が大きいとWHO(世界保健機構)も指摘しています。
子どもの肩こり放っておくとどうなる?
肩こりの原因である骨盤のゆがみは、姿勢の悪さを引き起こします。
特に小学4~6年生(10歳~12歳)の時期は一年間に身長が6~8㎝も伸びるので、姿勢が悪いと関節に余計な負荷がかかってしまい、身長の伸びが悪くなるといわれています。
もし、第2次成長期が訪れる中学生(13~15歳)まで悪い姿勢のまま放っておくと、高校生や大学生になった頃には、さらにひどい肩こりに悩むようになっているはずです。それに伴って頭痛も起きやすくなります。すると肩こりもひどくなるという悪循環が起きてしまいます。
骨盤には腸や子宮などの臓器がのっています。骨盤がゆがむということはこれらの臓器もゆがむということです。将来、便秘や下痢、重い生理痛などで悩むことになるかもしれません。
家庭でできる子どもの肩こりへのセルフケア
ごく軽度のものや一時的な筋疲労による肩こりは家庭での対処で改善できることがあります。そこで、専門的な知識がなくても比較的安全に自宅でできる、セルフケアをご紹介します。
ですが、頻繁に肩こりを訴える、触ると熱を持った感じがする、セルフケアを続けてもなかなか改善が見られない...などの場合には、これらの対処では症状を悪化させる可能性もあるので注意が必要です。また、セルフケアも刺激が強すぎると、かえって症状の悪化を招きます。少しでも気になることがあったり、迷ったりすることがあるときには専門家への相談、施術をおすすめします。
ホットタオル
温めることで血行が良くなりリラックス効果、疲労回復効果があります。ただし、くれぐれもやけどにはご注意を・・・。
- 清潔なタオルを水で濡らします(厚手のものがベター!)
- 少しきつめに絞り、3~4つに折り細長い帯状にします
- ラップで包み、500~600Wの電子レンジで1~2分温めます
- レンジから取り出したら手で触ってみて心地好いくらいまで冷まします
- 肩から首の後ろに当たるように巻きます
僧帽筋〈上部〉のストレッチ
僧帽筋(そうぼうきん)は首から肩、肩甲骨周りまである大きな筋肉です。肩こりを感じている場合、この僧帽筋が筋緊張・疲労している可能性があります。僧帽筋をケアして肩こりを改善しましょう。
【僧帽筋(上部)のストレッチ】
- 腰のあたりで片方の手首を掴みます
- 掴んだ手で優しく腕を下へ引きます
- 引かれている腕と逆の方向に頭を倒します(ほんの少しだけ斜め前のイメージで)
- そのまま30秒キープします
- 逆側も同様に行います
僧帽筋〈中部〉・菱形筋のストレッチ
菱形筋(りょうけいきん)は僧帽筋のさらに奥にあり、左右の肩甲骨を背骨側に寄せる動きをする筋肉です。背中をまるめ左右の肩甲骨を広げた前傾姿勢を長時間続けると、この菱形筋が引っ張られ続け筋疲労を起こしてしまいます。そうなると僧帽筋が代わりに肩甲骨の動きを支えることとなり、僧帽筋に負担がかかり肩に痛みやこりを感じてしまいます。また、菱形筋がきちんと伸縮できず肩甲骨が広がった状態が続くと、体前方にある大胸筋が縮こまり深い自然な呼吸ができなくなってしまいます。
菱形筋は他の筋肉に比べ深部にある筋肉です。場所を意識してストレッチしましょう。
【僧帽筋〈中部〉・菱形筋のストレッチ】
- 足を肩幅程度に広げて立ちます
- 手を前で組んで、肩甲骨を広げていきます
- 頭を手の中に入れるイメージで首、背中を曲げていきます
- 菱形筋が伸びていると感じる体勢をキープします
- 呼吸をしっかりしながら30秒程度行います
僧帽筋〈下部〉のストレッチ
【僧帽筋〈下部〉のストレッチ】
- 椅子に浅めに腰掛け、両足を広めに開き、両手を両膝の上に置きます
- お尻が後ろに向くように骨盤を前傾させ、背筋を伸ばした状態で胸を張ります
- 右手で右膝を押し、顔は背中側を向くようなイメージで体幹を左にひねり、右肩を内側に入れていきます
- 背中の右側の伸びを感じながら、30秒キープします
- 逆側も同様に行います
大胸筋・小胸筋のストレッチ
大胸筋は、鎖骨・肋骨・腕をつなげる大きな筋肉です。小胸筋はその大胸筋の奥にある肋骨と腕をつなぐ筋肉です。
この大胸筋と小胸筋、肩や背中とは関係ないと思われがちですが、腕を前方に出すような前かがみの姿勢、例えばゲームなどを長時間続けると、これらが縮こまり伸縮しにくくなってしまいます。
大胸筋・小胸筋が固まってしまうと両肩が閉じたような前傾姿勢になり、肩や首・背中の筋肉が常に引っ張られる状態となってしまい肩こりを生じさせます。
また大胸筋・小胸筋の柔軟性がなくなることで、それにつながっている肋骨の動きが悪くななります。さらに肋骨につながっている横隔膜も十分に機能することができなくなり、自然な呼吸の妨げとなってしまいます。横隔膜で自然に呼吸ができなくなると、肩を使って呼吸することとなり、さらに肩こりを悪化させてしまいます。
前かがみになる姿勢が長時間続いてしまったら、ぜひ大胸筋と小胸筋をストレッチしましょう。
【大胸筋・小胸筋のストレッチ】
- ストレッチしたい側を壁に向けて横向きに立ちます
- 腕を後ろに伸ばして、手のひらを壁につけます
- ゆっくり手のひらを上に向けていきます
- しっかり呼吸をしながら、30秒キープします
- 逆側も同様に行います
子どもの肩こりを治すには
成長過程にある子どもの体の不調は、いち早く見つけてあげ、ケアしてあげることが大切です。発見が早く、軽度の肩こりなら、先述したマッサージやストレッチでセルフケアしてあげることで改善することが出来ます。しかし、あくまで日常生活でのケア。肩こりの根本的原因の解消となるとは言い難いです。
みやま市なお整骨院のオステオパシーでは、生まれたばかりの赤ちゃんから受けられる、痛みのない施術です。肩こりの本当の原因となった場所を見つけ出し、もとの位置に戻してあげることで体のバランスを整えていきます。
体が本来持っている働きをスムーズに出来ることは、成長期にあるお子さんにとっての今後を左右することになります。将来、肩こりで子供が悩まないためにも、きちんと原因から治療されることをお勧めします。
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