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ひざの痛み 婦人科系

子宮筋腫により子宮全摘手術。数年後、膝の痛みの原因に?

子宮筋腫 子宮全摘 開腹手術後の生活

女性の20%~30%が発症し、婦人科が扱う疾患の中でも最も多いものの一つである「子宮筋腫」。当院に来られる女性の多くの方も、過去の病歴に子宮筋腫をあげられます。
そして、その中には子宮全摘出の選択をされた方も…。

しかし、そんな患者さまも最初の来院理由は、「開腹手術後の術後ケア」ではありません。
そう、みなさんが他の症状のお悩みで来院されるのです。それは、腰痛、膝痛、頭痛、など様々。
そして当院で検査して初めて、その痛みの原因が「開腹手術」だったと発覚することがほとんどです。
このブログでは、ご本人も気づいていないことが多い「子宮全摘手術が原因」の体の不調について解説します。

 

膝の痛みの原因は3年前の開腹手術? Aさん 40代

40代のAさんのお悩みは、膝の痛み。数年前から痛みはじめ、最近は歩くのも支障が出てきたそうです。しびれも出始め、夜も痛みでうずき眠れないとのこと。
最近体重が増加し、運動もしていないので膝に負担がかかっているのではないかと、ご本人はおっしゃっていました。

子宮筋腫による膝の痛み

当院で検査をしてみると、Aさんは腹部に強い癒着(ゆちゃく)があることがわかりました。
Aさんに詳しく伺ってみると、3年程前に子宮筋腫と診断を受け、開腹手術で子宮全摘出をされたそうです。

「膝の痛みの原因は開腹手術後の癒着」とお伝えすると、「膝の痛みと子宮の手術に何の関係があるの?」ととても驚かれていました。
実は、開腹手術で子宮全摘された方のお悩みで一番多いのは「膝の痛み」なんです。とても意外ですよね?全く関係なさそうな膝と子宮。どのような関係があるのでしょうか?

 

開腹手術後の腹膜の癒着が骨盤、そして膝に影響

「癒着(ゆちゃく)」という言葉を聞かれたことがありますか?
「癒着」とは手術によって切った組織を縫合する際に、本来くっついてはいけない離れて分かれている臓器や組織が、くっついてしまうことをいいます。切った部分が治ろうとするときに近接した組織を巻き込みながら再生していくために起きてしまうのです。
実は、開腹手術をすると程度の差はありますが、その約90%で癒着が起きるといわれています。もちろん子宮筋腫の開腹手術でも多かれ少なかれ癒着は起きていると考えられます。

子宮筋腫の開腹手術の場合によくみられる癒着は、「腹膜(ふくまく)」というお腹の膜の癒着。腹膜に癒着が起きてしまうと、腹膜と接している骨盤にも影響が及んでしまいます。

腹膜に接している骨盤

この骨盤が膝の痛みに大きく関係しています。
術後に腹膜が癒着してしまうと、近接する骨盤が固まり動きにくくなってしまいます。骨盤と膝は連動して動いているため、骨盤の動きが制限されてしまうと、膝に負担をかけてしまい、やがて痛みが出てくるのです。

また、骨盤は体の中心にあり、上半身と下半身を繋いでいるとても大切な土台です。
この土台となる骨盤が腹膜の癒着の影響でゆがむと、骨盤にくっついている筋肉や靱帯の前後左右のバランスが崩れてしまいます。バランスが崩れることでどちらか一方に重心が偏ってしまい、片方の膝に負担をかけ続けてしまい、やがて痛みがでてくるのです。

 

オステオパシーでの治療は?

Aさんの場合、腹部の癒着がひどい状態でした。
腹部の癒着がべったりと骨盤にまで及んでいて、その影響が膝にまで到達したと考えられます。
そこで腹膜の癒着をはがしていく施術を行いました。
オステオパシーでは、手術の傷から癒着している部位をたどり、層と層がくっついてしまった部分を引きはがし、柔軟に滑るようにしていきます。
よく「癒着をはがすなんて、痛くないんですか?」と聞かれますが、傷を押したり揉んだり、強い圧をかけたりと痛みが出るような施術は行いませんので、安心してください。

腹膜の癒着をはがすオステオパシー
癒着の影響が取り去られれば、それによって動きが制限されていた骨盤も本来の動きを取り戻すことができ、体の不調は解消されていきます。
Aさんが苦しまれていた膝の痛みも消え、眠れないほどのうずきもなくなりました。

 

オステオパシーで子宮の病気と向き合うお手伝いを

このAさんのように、子宮筋腫の大きさや、筋腫が原因で起こる症状で、やむを得ず「子宮全摘」を選択せざるを得なかった方が多くいらっしゃいます。
ただ、たとえ妊娠の予定がないとしても、子宮がんの可能性がなくなるとしても、「子宮をとる」という選択にはその後の生活が大きく変化する可能性があります。
あったはずの臓器が一つなくなるということは、臓器どおしのバランスがくずれ、それに伴い骨や関節も大きく影響を受けます。
一生かけてケアしていく覚悟が必要です。
もし今、子宮の問題を抱えていて、手術をするかどうかの選択を迫られているとしたら、ぜひ一度ご相談ください。

女性の臓器

また、術後の違和感がある方も、そのままにしておくと膝痛だけではなく、肩や腰の痛みなど様々な部分への影響を与えてしまいます。癒着も術後すぐならはがしやすいですが、時間が経てばたつほど、強固になり引きはがすのに時間がかかります。

当院で行っているオステオパシー治療は、一人ひとりの体の状態と向き合い施術していきます。婦人科の病気の痛みでお悩みの方、術後の体が不調な方は一度ご相談ください。

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痛みや不調の真の原因を探りだし解消します
あたなが本来持つ「治癒力」を引き出す施術方法 オステオパシー

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なお整骨院院長 小野 正博(おの なおひろ)

柔道整復師 大牟田市出身
福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒
2007年福岡県みやま市に「なお整骨院」開業

JOPA(日本オステオパシープロフェッショナル協会)にて約1500時間以上のセミナーを受講し、オステオパシーの技術を習得。
以降もフルクラムオステオパシーにて約500時間以上のセミナー受講、JSC(日本カイロプラクテック師協会)やハーモニーセラピーなど、オステオパスとして日々研鑽を重ね、さらなる技術向上に取り組んでいる。
2011年から7年間、誠修高校女子バレーボール部トレーナーを務める。
趣味は釣りとサーフィン。少林寺拳法(二段)。家族は妻と娘2人。
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