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腰痛

お酒の飲みすぎが腰痛の原因?詳しい症状解説とケア方法

お酒を飲んだ後または翌日に、腰や背中が痛い・・・と感じたことはありませんか?
その症状、実はよく『腰痛』と呼ばれる筋肉の緊張や疲労・ぎっくり腰とはちょっと違うんです。

腰を痛めていないのに、飲酒で腰痛が起こるの?と不思議に思う方もいらっしゃると思いますが、アルコールを多量に摂取すると、肝臓やすい臓、その他の臓器に大きな負担がかかり周囲を刺激して、結果的に腰痛を引き起こす原因になってしまいます。
ここまでくると、少しお酒を控え、大きな負担がかかっている内臓をケアしてあげることが大切です。

内臓と筋肉の関係にも詳しい、解剖学に基づく療法『オステオパシー』の専門家である なお整骨院の院長が、お酒と腰痛の関係、アルコールで負担のかかった体のケア方法などについて解説いたします。

飲酒が原因で腰痛が起きるのはなぜ?

お酒を飲むと体の中で何が起こるのか?

口から入ったアルコールは、胃で約20%、小腸で残りの約80%が吸収され、血液に溶け込み、そして「肝臓」に送られます。

肝臓はアルコールの分解工場です。肝臓内で酵素を使って、アルコールを「アセトアルデヒド」に変え、その後無害な「酢酸」へと分解していきます。酢酸は血液によって全身を巡るうちに「水」と「二酸化炭素」に分解され、最後は尿・汗・呼気となって体外に排出されます。

お酒と肝臓 分解と吸収

このようにアルコールの分解は、肝臓の働きがメインではありますが、胃や小腸などあらゆる臓器の働きによって行われます。
また、利尿作用もあるため、腎臓や心臓にも負担がかかります。

 

なぜ腰に痛みがでるのか?

ビール 乾杯
「お酒を飲みすぎると、肝臓に負担がかかる」というのは聞いたことがあるのではないでしょうか?
それは、お酒に関して肝臓がとても重要な仕事を任されているからなんです。

肝臓はとても働き者で、たくさんの仕事があります。
その中の一つに、「消化液を作り出す」という仕事があります。
腸での消化・吸収を助ける消化液「胆汁(たんじゅう)」を分泌します。

しかし、あなたが多量のお酒を摂取しすぎるとどうなってしまうでしょうか?
前述したように、肝臓はアルコールを分解するという仕事も担っていますから、過度の飲酒のせいで多量のアルコールを分解しなければならなくなります。

肝臓はアルコールの分解工場

すると、もう一つの仕事である消化液を作る仕事がおろそかになってしまい、十分に胆汁を分泌することができなくなってしまいます。そうなってしまうと、そのしわ寄せが行くのが小腸です。
消化・吸収を助けてくれるはずの胆汁が分泌不足となり、小腸はいつも以上に消化のために働かなければなりません。
これが小腸にとっては大きな負担となります。
小腸にも筋肉があります。過剰に働き過ぎてしまうと、私たちが運動した後に出る筋肉痛などと同じように、疲れから肥大や炎症を起こす原因にもなります

そして、この小腸、実は腰の骨に繋がっています
「小腸が骨に繋がっている」と聞くと、電源コードのように一か所だけ繋がっているようなものをイメージするかもしれません。

しかし実際は、小腸は背中から腰の筋肉にかけて全体的にべたっとくっついています。
より詳しくいうと、小腸に繋がり、小腸を包み支えている腸間膜(ちょうかんまく)という薄く大きな膜が、背中から腰の筋肉にかけてべたっとくっついているのです。

そして、小腸に過剰な負担がかかってしまうと、腸間膜で繋がっている腰の関節や筋肉の動きも悪くなり、腰痛になってしまうのです。

 

飲酒が原因の腰痛って、どんな痛み?

腰痛 サラリーマン

飲酒が原因の腰痛には、以下のような特徴があります。

  • 腹痛、または背部痛を伴った腰痛であることが多い
  • ズキっとする痛みではなく、重い痛み
  • 腰を回すときに痛みを感じる
  • 翌日以降の起き上がり痛や立ち上がり痛

なぜ、このような痛みが起こるのでしょうか?

 

腹痛、または背部痛を伴った腰痛

前述したとおり、飲酒は「肝臓」と「腸」に負担がかかることはお話しました。
ただ負担がかかっているのはこの二つだけではなく、「すい臓」や「腎臓」にも大きな負担がかかっています。
すい臓や腎臓は、後腹膜器官といって背中側に位置しているため、これらの臓器に異常が出てくると、腰痛と一緒にお腹や背中に痛みが出やすくなります。

後腹膜臓器

 

ズキっとする痛みではなく、重い痛み

飲酒による肝臓の不調で、肝臓が腫れたりすると、その影響はピタッと密着している横隔膜に伝わってしまいます。
横隔膜は呼吸をするときに上下に動く膜なので、肝臓の腫れによる圧迫で、横隔膜が動きにくくなり、呼吸がしづらくなってしまいます
人は呼吸をするとき、胸部全体(胸郭(きょうかく))を動かすことで、酸素・二酸化炭素の出し入れをするだけでなく、付近の筋肉中の血液も循環させています(筋ポンプ)。
横隔膜が動きづらくなり、胸郭の動きが制限されてしまうと、この筋ポンプがうまく作用しなくなるため、老廃物が流れにくくなってしまいます
すると、むくんだ時のような、重だるい腰の痛みが出てしまうのです。

肝臓と横隔膜

 

腰を回すときに痛みを感じる

前述したとおり、肝臓の不調は胸郭(きょうかく)の動きを制限してしまいます。
腰を回すという行為(回旋)は、実は腰で行っているのではなく、胸郭と呼ばれる胸全体の動きで行われています。この胸郭が動かしづらくなってしまうと、腰をひねる動きをしようとした際に、腰に負担がかかってしまうことになります。
このため、振り向いたとき、後ろを向くときなど、腰を回す際に痛みが出てしまうのです。

 

翌日以降の起き上がり痛や立ち上がり痛

アルコールには利尿作用があるため、多量のお酒の摂取は、尿を作る腎臓にも負担をかけることになります。
このことで、腎臓があるべき位置からずれることがあります。
本来、肋骨のすぐ下にあるべきなのに、腹部の方まで下がってしまうのです。
腎臓が下にずれてしまうと、腎臓を覆う腎筋膜から、腰に繋がる筋肉の大腰筋までも下へ引っ張られてしまいます。
この大腰筋は腎筋膜と腰椎4本に接している重要な筋肉で、この腎筋膜の緊張により腰に影響が出てしまいます。このことにより、起き上がる際や、立ち上がる時に感じる腰痛が起こってしまうのです。

大腰筋 腎臓 腎筋膜

 

普段から日常的に飲酒をしている人、また、量の多い人で、腰痛や背部痛などを感じるようになった場合は、一旦飲酒を控えてみることも必要です。
後述しますが、飲酒を控えても症状が回復しない場合には、怖い病気が潜んでいる可能性があります。
決して我慢をせず、速やかに医療機関を受診されることをおすすめします。

 

飲酒が原因の腰痛を治すには

お酒の適正量

厚生労働省は「健康日本21」の中で「節度ある適度な飲酒」を以下のように定義しています。

『通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20g程度である。』
純アルコール20gとは、大体「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チューハイ(7%)350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。
また、一般に女性は男性に比べてアルコール分解速度が遅いとされています。
体重あたり同じ量だけ飲酒したとしても、女性は男性に比べて臓器障害を起こしやすいことも知られています。
これらの理由から女性の飲酒量は男性に比べて少なくすることが推奨されています。
諸外国のガイドラインなども参照してみると、男性の1/2~2/3程度が適当と考えられます。

引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット 『飲酒のガイドライン』より抜粋

 

やっぱり休肝日も

肝臓 負担
私たちだって毎日休みなく働いていたらハードワークで疲れますよね?
それと同じように肝臓にも休みが必要です。
なぜならアルコールを多量に摂取することで、肝細胞が損傷を受けてしまい、また胃や腸といった消化管の粘膜も荒れてしまいます損傷を受けた臓器を修復するためにも、肝臓を休ませる必要があります

この時、肝臓の休み方にも注意が必要です。
週に2日休むとしても、続けて「5日間飲酒して2日休む」というやり方では肝臓に十分な修復期間を与えることができません。理想は「2.3日飲酒したら1日休む」というように、連続した飲酒期間をなるべく少なくするほうがより効果的です。

 

食べるものにも気をつけよう

アルコールを分解する臓器である肝臓の働きを活発にするのに欠かせないのはタンパク質ビタミン、そしてミネラルです。
タンパク質は、アルコールによってダメージを受けた肝臓を修復したり、胃壁を保護してくれます。
ビタミン、ミネラルはアルコールの分解の際に必要不可欠な物質です。

これらアルコールの分解を助けてくれたり、肝臓の回復に必要な栄養素を含む食材をいくつかご紹介しておきましょう。ただし、一番大切なのは、一度に多くのアルコールを飲みすぎないこと、休肝日を設けることだということをお忘れなく。

ニンニク

・にんにく:肝臓の酵素を活性化する作用がある。アリシン、セレンといった肝機能をサポートしてくれるミネラル含む。
・豆腐:たんぱく質を豊富に含み、消化にもいい。
・しじみ:オルニチンという肝臓の回復を促す効果があるとされる成分を多く含む。
・レバー:ビタミンB群を豊富に含んでいて、アルコールの分解を手助けしてくれる。

※しじみ、レバーは鉄分を多く含みます。既に肝臓の疾患を患っている方は、鉄分の取りすぎは症状を悪化させることがあるため、ご注意ください。

 

それでも腰痛が悪化したら、内科を受診しよう

内科 受診
大量の飲酒を長期間続けている人では、「急性すい炎」や「慢性すい炎」など、すい臓に関する疾病になる割合が高いとされています。
厚生労働省によると、男性においては急性すい炎の約50%、慢性すい炎の約80%の人が、アルコールの飲みすぎが原因であるとされています。

すい炎は、強いお酒や大量の飲酒をくり返しで、すい管の出口がむくんだり、炎症を起こすことが原因です。すい管の出口が腫れてしまうと、すい液がうまく流れずにすい臓に溜まってしまい、すい臓自体の細胞を消化してしまうのです。

また、強いアルコールは胃酸の分泌も促進し、胃酸の酸性を中和する すい液もともに分泌が促進され、症状を悪化させる要因になるとも言われています。
ただの腰痛と甘く見ずに、早期の医療機関への受診をお勧めします。

 

お酒で負担のかけてしまった内臓をケアしよう

自分でできるアルコール対策

アルコールによる負担をなるべく少なくするために、お酒を飲む前、飲んでいる最中から気を付けておくといいことがあります。

まずは空腹の状態での飲まないこと。
アルコールは刺激物です。空っぽの胃に刺激物が入ってくると粘膜を傷つけてしまいます。また、胃や小腸から一気に吸収されることにもなるので、より肝臓への負担となります。
軽く食事をしてから飲み始めるのが〇。

ビール 冷奴

飲酒中には、先に挙げたアルコールの分解を促進してくれたり、肝臓の機能や回復を助けてくれるような食材を取り入れたものをつまみとして食べながら、合間に水を飲むとより良いでしょう。水は血中のアルコール濃度を下げてくれるだけでなく、アルコール分解にも使われます。

飲んだ後にも、水を飲むことは大切です。飲酒後は、アルコールの利尿作用で脱水状態になりがちです。ここで重要なのが、がぶ飲みしないこと。これではかえって腎臓に負担をかけることになってしまいます。ミネラルの補給のために、スポーツドリンクでもいいでしょう。しかしスポーツドリンクも糖分が多いため、飲みすぎや常飲することは控えましょう。

水 注ぐ

そして何よりも大事なことは、負担がかかった内臓を休ませてあげること。
そのためには、お酒はもちろん、脂質の多いものや消化に悪いものを避けることが必要です。
痛みや不調がひどくなった場合は当然ですが、日ごろから体を気遣ってあげれば、ひどくなって苦しむこともあまりないでしょう。

 

みやま市の なお整骨院でできること

なお整骨院で提供する施術は、日頃の飲酒の習慣によって負担が溜まりに溜まってしまっている内臓へアプローチし、構造面・機能面ともに回復を促すことができます。肝臓がその修復機能を十分に発揮できるよう、体を整えていきます。

放っておいて怖い病気になったり、腰痛が慢性化して苦しい思いをすることになる前に、みやま市のなお整骨院へ一度お越しください。
ただし、何度も言うように一度に飲みすぎない、休肝日を設ける、といった日々の節制が何より大切です。
もちろん、お酒以外が原因の腰痛やその他の症状にも対応しています。
体のことでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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なお整骨院院長 小野 正博(おの なおひろ)

柔道整復師 大牟田市出身
福岡柔道整復専門学校(現 福岡医療専門学校)卒
2007年福岡県みやま市に「なお整骨院」開業

JOPA(日本オステオパシープロフェッショナル協会)にて約1500時間以上のセミナーを受講し、オステオパシーの技術を習得。
以降もフルクラムオステオパシーにて約500時間以上のセミナー受講、JSC(日本カイロプラクテック師協会)やハーモニーセラピーなど、オステオパスとして日々研鑽を重ね、さらなる技術向上に取り組んでいる。
2011年から7年間、誠修高校女子バレーボール部トレーナーを務める。
趣味は釣りとサーフィン。少林寺拳法(二段)。家族は妻と娘2人。
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